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「アメリカン・スナイパー」試写会 ★★★☆☆

 「アメリカン・スナイパー」試写会 ★★★☆☆

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映画『アメリカン・スナイパー』予告編 - YouTube

 

「アメリカン・スナイパー」 劇場公開日 2015年2月21日

 

ミリオンダラー・ベイビー」「許されざる者」の名匠クリント・イーストウッドが、米軍史上最強とうたわれた狙撃手で、2012年に元米兵によって射殺されたクリス・カイルのベストセラー自伝を映画化。米海軍特殊部隊ネイビー・シールズの隊員クリス・カイルは、イラク戦争の際、その狙撃の腕前で多くの仲間を救い、「レジェンド」の異名をとる。しかし、同時にその存在は敵にも広く知られることとなり、クリスの首には懸賞金がかけられ、命を狙われる。数多くの敵兵の命を奪いながらも、遠く離れたアメリカにいる妻子に対して、良き夫であり良き父でありたいと願うクリスは、そのジレンマに苦しみながら、2003年から09年の間に4度にわたるイラク遠征を経験。過酷な戦場を生き延び、妻子のもとへ帰還した後も、ぬぐえない心の傷に苦しむことになる。イーストウッド監督とは初タッグのブラッドリー・クーパーが、主演兼プロデューサーを務めた。

 

スタッフ

監督:クリント・イーストウッド

製作:クリント・イーストウッド

   ロバート・ローレンツ

   アンドリュー・ラザー

   ブラッドリー・クーパー

 

キャスト

ブラッドリー・クーパー:クリス・カイル

シエナ・ミラー:タヤ・カイル

ルーク・グライムス:マーク・リー

ジェイク・マクドーマン:ビグルス

ケビン・ラーチ:ドーバー

 

作品データ

原題:American Sniper

製作年:2014年

製作国:アメリカ

配給:ワーナー・ブラザース映画

上映時間:132分

映倫区分:R15+

オフィシャルサイト:映画『アメリカン・スナイパー』オフィシャルサイト 

 

受賞歴

第87回 アカデミー賞(2015年)

 

 (以上、アメリカン・スナイパー : 作品情報 - 映画.comより引用)

 

「アメリカン・スナイパー」試写会(2015年2月9日 日本教育会館 一ツ橋ホール)

評価:★★★☆☆

 

映画館で初めて予告編を観た時から惹きつけられていました。

BGM無しでの鼓動の音、緊張感を煽る音効、あの予告編は上手く出来てると思います。

 

この映画を観るまで、恥ずかしながら、クリス・カイルという人物すら知りませんでした。

そして、イラクで戦っているアメリカ兵士がいたこと、ちゃんと考えたことがありませんでした。

ニュースで流れる映像も、海の向こう何処かと遠い国のことと、無関心でした。

しかし、この映画を観て、知らない知識を得て、関心を持ち、知ろうという気持ちになりました。それだけでも観てよかったと。

 

クリスがネイビーシールズに入隊し、狙撃の腕を買われ、イラク戦争で狙撃手(スナイパー)として大活躍する、大まかに言うとこんな感じなんですが、描いているのはそれだけじゃないんです。

 

クリスも一人の人間ですから、死と隣り合わせの戦地で何ヶ月も過ごし、帰国したところで平常心を保つなんて無理なんですよ。

物音一つに銃口を向けていた戦地、帰国後も物音一つに危機を感じ、不安が抜けない。

実際、PTSD心的外傷後ストレス障害)に悩まされる帰還兵や退役兵は凄く多いそうです。コントロールできず自殺する人も。

 

クリスにも妻がいて、子供もいて、家族があるわけで、そんな中、手榴弾を持った子供に、女性に、銃口を向けるって、並大抵のことじゃないじゃないですか。

 

そこを描いています。

 

危険と隣り合わせの戦地での姿からは緊張感が伝わり、イラクへの派遣を繰り返す度に心を蝕まれていくクリスの姿からは苦しみが伝わり、心にズシッときます。

 

予告編で期待を上げ過ぎたので、評価は星3つにしました。

 

観終わった後に、映画評論家の町山智浩さんの「アメリカン・スナイパー」の解説を聴きました。

アメリカでは賛否あり、「アメリカの為に戦ってくれた英雄だよ!」って声と、「敵兵とはいえ160人を殺して何が英雄だよ!」って声。

町山智浩さんがおっしゃっています。そこじゃないと。英雄か英雄じゃないかじゃない、この映画はそこを描いているのではないと。

 

確かにそうでした。

 

戦地で体は無傷でも、心に傷を負うってことです。

 

アカデミー賞作品賞にノミネートされ、ブラッドリー・クーパー主演男優賞ノミネートですから、注目作品ですよ。

「そんな彼なら捨てちゃえば?」「ハングオーバー」「世界にひとつのプレイブック」「アメリカン・ハッスル」と観てきましたが、今回のブラッドリー・クーパー、熊みたいになってます。体重増量で、クリス・カイルそっくりです。

怪演してます。色々な想いがあるんです。

 

余談ですが、今回初めて試写会に応募し、運良く当選し、参加しました。

応募要項には、「鑑賞後にSNS等で感想を共有して欲しい」との記述があったのですが、実際会場ではではそのような言及もなかったです。

来場者の年齢層が高かったです。SNSやってないだろうと。

アンケートなどもなく、試写会ってことで構えていたのですが、イメージと違いました。

試写会の口コミで広めて欲しい、って主催者側の気持ちは全く伝わらなかったな。

 

 

〈以下ネタバレあります〉

 

クリス(ブラッドリー・クーパー)は幼き頃からいじめられてる弟を助けるヒーローなんです。

父親から狩猟を学び、その後はカウボーイを目指し、1998年のアメリカ大使館爆破事件をきっかけに、アメリカ海軍の特殊部隊ネイビーシールズへ入隊。

軍の訓練後のバーでタヤ(シエナ・ミラー)と出会い、結婚するんですが、アメリカでは同時多発テロも発生し、イラクとの緊張も高まり、愛する妻を母国に残し、ついにイラクへ派遣されます。

訓練の時からクリスの狙撃の腕は買われ、的外の草むらに潜む小動物を撃ち殺し、「動く標的は得意」と豪語。

そんなこともあり、クリスは、ローラー作戦で建物を隈無く調べる突入部隊ではなく、突入部隊を護衛する為、建物上部から敵兵を撃ち抜く狙撃兵に命じられるんです。

そして、最初に狙撃の標的となってしまうのが、予告編でも印象的なシーン。アメリカ軍の兵士たちに近づいてくるのは母親から手榴弾を受け取った子供。「女、子供は撃たない」そんな甘いことは一切ない世界です。子供を撃ち、続いて、子供に代わり手榴弾を取り上げた母親を撃ち殺します。最初に殺したのが、子供と女なんです。

計4回派遣され、アメリカとイラクを行ったり来たりするんですが、その間に子供も生まれ、家族が増えます。

しかし、妻は夫の異変に気づき始めます。心ここに在らず的な。

派遣される度にそれは強まり、息子に噛み付いた犬を殺そうと、後ろから迫るバンに危機を感じたりと、ビクビクしています。

派遣を繰り返し、クリスのその活躍で仲間からは「伝説」と謳われ、敵兵からは「悪魔」恐れられ、クリスの首には懸賞金がかけられます。

敵兵の狙撃手もなかなか手強く、仲間も殺され、その悔しさもあって、結果160人(公式戦果のみ、非公式255人)を射殺という記録が残るのです。

4回目の派遣での砂埃舞う中での戦闘シーンでは、劣勢な状況となり、退避を試み、クリスが車に飛び乗れるかどうかってシーンがあるんですが、砂埃が凄すぎて見えませんでした。

クリスは死ぬと知っていたので、ここで死んだんだと思いきや、次のシーンで生きていたので、あれっと。

その後、徐々に普通の生活を取り戻しつつある家庭の様子が映り、TPSD患者の支援を行っていたクリスは、支援依頼の為出かけるのです。

そして、その日元兵士に殺されたという文字が出て、びくりしました。

そこから実際の葬儀の映像が流れ、無音のエンドロールが続くのですが、体のゾワゾワが止まらなかったです。

 

容疑者の元兵士もTPSDに苦しんでおり、クリスを頼って彼の母親から依頼をされ、会った際の出来事でした。

 

映画化の決定後、クリスが射殺され、ブラッドリー・クーパーの想いも、演技に表れていた。

 

クリス・カイルって、もの凄く強い正義感の持ち主なんだと思いました。

弟を守った姿も、ネイビーシールズへの入隊も、戦地での戦いも、仲間の死に対し「俺が一人でも多く狙撃していれば」と悔やむ心も。

 

映画が裁判に影響するのではなんて言われていましたが、裁判が一昨日始まったみたいです。


「スナイパー」裁判に映画の影 実話モデル射殺 被告側「陪審心証に影響」 (1/3ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ)

 

 これ買ってきて読みます。

ネイビー・シールズ最強の狙撃手

ネイビー・シールズ最強の狙撃手

 

 

イラク戦争についても勉強します。

 

TBSラジオ「たまむすび」での映画評論家・町山智浩さんの解説、観る前でも、観た後でも、是非聴いてみることをお勧めします。この映画に限らず毎回面白いですから。


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2月は「フォックスキャッチャー」「きっと星のせいじゃない」は絶対に観ようかと思います。